世界で一番深い海は?発見したのは誰??

「世界で一番高い山」はといえば、みなさんご存知「エベレスト」。ネパール語ではサガルマータ、チベット語ではチョモランマと呼ぶ標高8,849メートルの世界最高峰です。

では、「世界で一番深い海」はというと、これもご存じの方も多いかもしれません「マリアナ海溝」にあります。最深部のチャレンジャー海淵は10,920 ±10メートルとか。エベレストを海の中に入れても頭が出てこないほどに深い深い海なのです。

ところで、この世界で一番深い場所がマリアナ海溝にあることを発見したのは日本人ということをご存知ですか? それは1925年(大正14年)10月のこと。現在の「海上保安庁 海洋情報部」の前身である「日本海軍水路部」の測量艦「満州」が北緯11度13.8分東経142度9.3分の場所で水深9814.6メートルの測量に成功したのです。この際、水深を測るのに用いられたのはなんとピアノ線。海底までおろしたピアノ線の長さを計測することにより、水深を測ったのでした。

その後、イギリスのチャレンジャー8世号(1951年)やロシアのビチャーシ号(1957年)、アメリカの「トーマス・ワシントン号」(1980年)などが最深部を求めて計測を行い、1984年2月には日本の海上保安庁海洋情報部所属の測量船「拓洋」も計測を行っています。

そして、トーマス・ワシントン号の測量結果10,915メートルと、「拓洋」の測量結果10,924メートルを吟味し、測定誤差などを加味して総合的に判断した結果、1993年5月にアメリカで開催されたGEBCO – The General Bathymetric Chart of the Oceans (大洋水深総図)の委員会において、マリアナ海溝チャレンジャー海淵(Challenger Deep)の最深部は10,920 ±10メートルと確定され、それをもとに、世界各国の海図などが改訂されたそうです。

1925年にマリアナ海溝に世界で一番深い場所があることを発見し、その約60年後に一番深い場所の計測に成功した日本。まさに周囲を海に囲まれた海洋国としての面目躍如といったところでしょう。地表に比べたらまだまだ分からないことだらけの海の中の世界。新たな発見が待たれます。

めだかニュース編集部

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